1) 光

植物のエネルギー源、あるいは植物の体をつくる原料である炭水化物は、光合成によって葉の葉緑体でつくられます。

一般的に言うと、植物が花を咲かせるのは、生殖(子孫維持)のためです。原則として植物は、開花(生殖)が完了すると、そのシグナルとして根の生長を止めるホルモンが分泌され(あるいは、根の生長を促すホルモンが抑えられ)、根は生長をほとんどやめます。そして、子孫の形成に力を注ぎます。

種子をつくらない植物でも、開花時にはいったん根の生長をほとんど終え、別の新たな個体の形成を促すしくみになっています。

園芸に慣れた方は1度は経験があると思いますが、さし芽などで花がついている枝を使うと、発根しにくいのは、このホルモンのためです。

花殻を早めに摘み取ると花つきがよくなるというのも、開花が終了したというシグナル(ホルモン)がキャッチされにくくなるため、子孫を残そうと次から次へと花が上がってくるからです。

また、子孫の形成が始まると、ほとんどのエネルギーがそのために費やされ、次の開花のためには使われにくくなるのです。

植物のライフサイクルの中で最もエネルギーを費やすのが開花時です。だから、開花のためには、成長期に光合成を十分行って、植物体に高エネルギー物質や炭水化物がたっぷり蓄えられていなければなりません。 花つきをよくするためには「十分光にあてよ」というのは、このように、植物体に開花のエネルギーを蓄えるためです。

開花時に砂糖水を与えると開花が早まりますが、これはエネルギー源である炭水化物(糖)が補給されたからです(ただし花が終わるのが早まる場合もありますので、注意しなければならない面もあります)。

光の強さは植物によって適した光量が違いますので、詳細は園芸書をご覧ください。