2004年を迎えて

今年は米国テロから始まったイラク問題にいよいよ日本が直接関与することになる。その是非については立場の違いによって様々に論じられ続けている。国際政治が視野にある政治的エリートたちは自衛隊の国際支援参加の必要性を説き、反戦を尊重しようとする者たちは戦争につながりかねないあらゆる要素を排除しようとする。現場を目の当たりにした良識ある個人は貧困の深刻さと経済制裁の愚かな一面を説き、政治的権力的に非力な、そして愛情のある民間人たちは、非条理な殺し合いに憤りを覚えながら、黙々と己のできる範囲で物資・経済支援活動を実践している。

自衛隊がイラクに行くと否とに関わらず、日本もいろいろな危機にさらされていることをどれだけの者が身辺の問題として実感しているだろうか。

筆者はこの正月に、まだ社会のことを十分に理解していないながらも、自分の世代の荒廃をも含め、社会がおかしくなっていることを敏感に感じている娘と、これらのことを少し話す機会があった。彼女は自分たちが愚かな戦争にみずから参加することはありえないと言った。でも、自分の家族や愛する者が理由もなく殺害されたら、その相手と徹底的に戦うと答えた。それを間違っていると筆者は言えない。正義は常に血生臭さを含んだ危険な風を内包しているのだろうか。やはり恐ろしい何ものかであることを感じざるをえなかった。そして、われわれはあらゆる危険からみずからをどれだけ守ることができるのかを改めて考えた。

人々は、マスメディアの情報の出し方によってものごとをどのようにでも感じ、どのようにも行動する。だからこそ、情報の発信者は真実を見極める洞察力と鋭敏なアンテナと不偏の魂を備える必要があり、一方では、個人ひとりひとりが自分の生き方と考え方をしっかり持ち、良識と人格ある人々のもとに集い、学び合い、主張を行い、行動することが重要なのに違いない。

筆者は新年にあたり「幸福への価値観」というものを、機を新たに熟慮したいと思った。そして、問題をひとつひとつ整理していけば、何のために何をまずやらなければならないかが見えてくると信じている。また、それがジャーナリズム、そして、園芸情報サイト・インフォグリーンの使命のひとつだと感じている。

園芸情報サイト・インフォグリーン
主宰 矢部 完

2004.1.3




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