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エキスの粉末とは?
液状物質を粉末にする方法としては、熱風乾燥、熱風噴霧乾燥、真空乾燥、フリーズドライ(凍結真空乾燥)などの方法があり、戦後、医薬品、食品、日用品、工業、その他の様々な分野で応用されるようになってきました。漢方薬は、古来から処方された生薬を煮出して服用するものでしたが、このような乾燥方法が出現してからは、服用の手軽さから粉末エキス製剤の利用が圧倒的に増えてきました。 漢方薬の粉末エキス製剤は、煎じて抽出した薬液(=エキス)を、成分変化が少ないフリーズドライなどで粉末にして、場合によっては増量剤を加え、粉末、粒状、顆粒状などにしています(増量剤が必要なのは、粉末エキスの1回の服用量があまりにも少なくて正確な計量が困難なときなど。この場合、薬効に影響のない物質が選ばれる)。しかし、農園芸などで使用される海藻の水溶性粉末資材は少し製法が異なります。
海藻エキス粉末資材
現在、日本で流通している海藻の粉末エキスは、多くの場合、採取した海藻を90℃以上に加熱して軟らかくなったものを破砕またはすりつぶして液化してから粉末にしたものです(右画像)。細胞質のエキスを抽出して粉末にすると高価なものになり、農業では利用しにくくなります。そのため全成分を水溶性にして濃縮エキス資材とします。 液体を粉末化する工程が入る分コストはかかるのですが、液状海藻を大量に輸入すると、産地によっては輸送費用が高くつくため、このような水溶性粉末資材が輸入されます。 高温加熱する海藻エキス粉末は、殺菌される点ではたいへんよいのですが、残念ながら熱分解で減衰する成分もあります。しかし、基本的には海藻の全成分を維持できており、茎葉を形成する細胞壁の食物繊維質なども分子レベルで存在しています。したがって、特に土壌灌水したときなどは、乾燥粉末を施肥するのと同様な効果を即効的に得ることができるといえます。 このような海藻の水溶性粉末は色素もまたそのまま継承しています。したがってその水溶液は赤褐色に色づきます。灌水あるいは雨の降る屋外での葉面散布では特に問題は生じませんが、室内の葉面散布で常用すると周辺が着色することがあるので注意が必要です。 海藻の水溶性粉末は乾燥した環境を保てば安定しており、保存性に優れています。しかし、たいへん吸湿性(潮解性)があり、空気中に放置しておくだけでベトベトに溶けるので、湿気にさらさないように保存する必要があります。
液体資材の原料として
海藻の水溶性粉末は少量の正確な計量がむずかしいため、小規模では使いづらい一面があります。このため、この水溶性粉末資材から液材が作られることもあります。シードリップ(圧搾エキスの導入により2008年より製造中止)もそのような濃縮液タイプとしたもので、海藻の水溶性粉末が原料として利用されていました。
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