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海 藻
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園芸や農業への海藻の利用はかなり昔から世界各地の沿岸地域で自然発生的に行われており、古い文献としては2世紀ローマ時代に記述があるということです。
肥料用の海藻には、褐藻類のアスコピッルム(Ascophyllum)、マクロキスティス(Macrocystis)、ラミナリア(Laminaria)、エクロニア(Ecklonia)、ドゥルウィッレア(Durvillea)、カルポピッルム(Carpophyllum)、ヒマンタリア (Himanthalia)、サルガッスム(Sargassum)、 紅藻類のパキメニア(Pachymenia)、リトタムニオン(Lithothamnion)、ピマトリトン(Phymatoliton)などの属があります。(以上、ラテン語読み) 日本の地域によっては、毎年、ホンダワラやアオサ、カジメ類が浜辺に打ち上がり、これが「ゴミ」として問題になっているところもあります。しかし、それらは捨てるものではなく、「資源」として有効活用されなければならないのは、アルバート・ハワードもすでに『農業聖典』で記しています。海中で生息している、特に海洋の浄化に大きく役立っている現役の海藻は、商業的利益追求のために徒に過剰に採取されるべきではありません。したがって、日本では、これらゴミとして処分されてしまう海藻はもっと見直されなければなりません。近年、廃棄物産業界でもこれらに注目しはじめているのはたいへん有益で興味深い傾向と言えるでしょう。そしてまた、もしそれらの必要性が高まってきたとしても、理由のない高値で配布されるべきではありません。
海藻には、 ●チロシン、アラニン、リジン、メチオニン、プロリンなど、必須アミノ酸を含むアミノ酸、 などが含まれています。これらはいずれも、植物が植物として生き、生命や機能の維持、生命活動に必要なものばかりです。ちなみに、アルギニンやアルギン酸の名は、海藻のことをラテン語で alga (アルガ、藻類) と呼ぶことに由来します。 アミノ酸は、根・茎・葉などの各器官を作るタンパク質、生命や生態の維持・発展に必要な核酸、生長ホルモン、酵素、ビタミンなどを作る代表的な構成要素です。 海藻に含まれるこれらの物質は植物に吸収されやすい最小の形で存在しており、根や葉からよく吸収されます。 地生植物はチッソ成分は根からイオンの形(肥料が分解されたもの)で吸収されます。そして、いったん植物体内で、エネルギーを消費しながらアミノ酸に合成され、それからタンパク質やDNA、酵素、ホルモン、ビタミンなどの生育物質がつくられていきます。ところがアミノ酸は、吸収されたあと、核酸、タンパク質、生育物質の合成に直接かかわるようになり、細胞分裂、器官の形成、そして、それらの伸長・発育を促すようになります。また、ミネラル、ホルモン作用物質は、吸収後そのまま様々な代謝に応用されます。 これらの物質は、植物の根だけなく、葉や茎、その他の器官からも吸収されます。例えば、熱帯性植物の一部やランに見られる着生植物は、根から養分吸収をあまり行わないか、地生植物ほど積極的ではないものがあります。これらの着生植物は、雨や霧に溶けた微量の養分を葉や茎、あるいは特別にできた器官から吸収するように自らを環境に最適化させています。気根の発達したものは気根からも吸収します。もちろん、水生植物や海藻のような藻類は、葉からの養分吸収を主体としています。このように植物は本来、全身が外界に触れて養分を吸収できる能力を、器官による多少の差はあっても、もっています。 |
自然物を与えるビタミンや植物生長ホルモンは本来、自然界の生物の体内で作られるもので、これらと同じものを人工的につくることはできません。一部の成分を合成し、他の物質と化学反応させた塩(えん)として合成することはできますが、自然界の複雑な物質の組み合わせをまったく同じ形でつくることは不可能です。 今の医療などで当たり前のように利用される化学合成された抗菌生物質、ビタミン剤、栄養剤、その他の薬物は、病気を治し、また、体調を回復させる「薬」として扱われています。しかしこれらは、生物や生命に対する誤った認識のために、かえって生命活動のバランスを崩し、より病気になりやすい身体に導く、最も大きな原因となっていたのでした。しかしながら、穀類、野菜、果物、海草類など自然から得られる食物には、ビタミン剤や合成薬では得られない、生命活動に必要かつ十分な根源的な養分が存在しています。それらを十分に摂ることができ、いい空気と水が十分にあれば、人は正常(清浄)に、健康に生きられます。 それと同じようなことが、植物の栽培にもいえます。戦後、化学肥料や農薬は、不衛生を解消し、食物を安定供給するのに重要な役割を持つという理由で大量に導入された時代があり、私たちはその恩恵を受けたかのように教え込まれました。しかし、化学合成物質には植物に必要ではない成分が含まれていたり、偏っていたり、作用が過度であったりするため、かえって植物の生育障害や、病虫害を引き起こすようになってしまいました。それだけではなく、植物が生え出てくるに十分な力を持っていなければならない大地にも、すぐには回復できないダメージを与えました。このことにより作物は生育困難に陥りました。そして、それを解消するという理由で異なった化学合成物質を開発し、多用し、さらに悪化させ、この悪循環を繰り返してきました。挙げ句の果ては、植物体内への正常でない蓄積物、残留物質のためにわれわれ人間までもが健康を維持しにくくなってきています。 「土」に生きる生き方は私たちが生きていくための基本です。土に感謝し、大地に生きる生き方を私たちは放棄すべきではありません。自然、そして、地球の一員として生きていくためには、自然の摂理を踏み外すわけにはいきません。 自然は生命の営みに必要なものをすべて自ら生成し、循環させています。したがって、自然の摂理に従うということは、自然のものを用いて事足りることを悟り、その方法を導き出す智慧を、人間ひとりひとりが、自然の一員として生成することに他なりません。 |
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