1.4)エコロジカル・ランドスケープへの道(4)

園芸資材を考える

エコロジーの捉え方は各分野で多少違うかもしれませんが、私の場合は土壌をまず考えます。太陽、土、水、大気は生命活動には不可欠のものです。その中でも母なる大地はあらゆるものを生み出す生命の根源でありバロメーターです。水をきれいにし、太陽熱を吸収・保持し、植物を育み、生物を分子に戻すのはすべて土です。しかし、残念なことに、植物が健全に育つ良質の土壌が少なくなってきました

広範囲な造成地は植物の生育の点で不良な土が多く、ガス抜きも十分ではありません。客土するにも良質の山土が入手困難になっています。したがって、土壌を植物が育つものに改善することが必須となっています。

落葉広葉樹は、日陰の確保、季節ごとの美観、冬場の採光の目的で、ランドスケープでも重用されています。その落ち葉はコンポストとして二次利用できます。アメリカでは、落ち葉をゴミ処理するのを法的に禁じている州もあります。しかし、それ以前に樹木が育たないのでは話になりません。

土壌改良材もいろいろ開発されてきています。その中でも私が気になっている資材が二つあります。(1998年秋現在)

一つは「炭」。土壌改良材としての木炭は最近脚光を浴びていますが、私がエコ・グリーンテックで見たのは、これまで公害の原因でしかなかったパルプスラッジを炭化したものでした(東邦レオ株式会社「エコ炭」)。炭化は燃焼より排熱も二酸化炭素の放出も少なく、原料とするために木を伐採する必要もありません。しかも悪玉が善玉に変わるのですから、この類いの資材はおおいに利用を検討されるべきでしょう。

もう一つは、珪酸塩白土(ソフト・シリカ株式会社)という粘土鉱物です。その存在を知ってからの数年、私は驚異的とも言える能力をずっと観察し、ソフト・シリカ株式会社に取材してきました。

珪酸塩白土は農業、畜産、水産分野での利用が多い資材です。しかし、腐植質は別として、最初に土壌改良材として挙げるとすれば、私は珪酸塩白土を選びます。その能力の高さと応用の幅広さの点において同類の資材を眺めても、比肩するものは他にないように思います。

珪酸塩白土の土壌学上の分類は、2対1型のモンモリロナイトです。モンモリロナイトは「土の王様」とも言われており、土壌学を学ばれた方であれば、その優秀さはすぐに納得していただけるでしょう。

珪酸塩白土は現在のところ秋田県の八沢木地方でしか産出されていません。今から1650万~900万年前の中新世紀、秋田県一帯は海の底だったとされています。このときの火山活動や地殻変動、気象変化によって、海中にモンモリロナイトの地層ができたと推測されています。ご存じのように海はミネラル(金属陽イオン)の宝庫です。「珪酸塩白土」は、モンモリロナイトの地層が海にあったときに海中のミネラルをたっぷり吸収し、隆起して丘に上がってきたものです。有効ミネラル16種類は海水にも含まれる成分です。

モンモリロナイトのようによく水を含む粘土鉱物は、放っておけば地滑りの原因ともなりかねないのですが、有効利用すれば、汚れた水や死んだ土が即座に復活する、驚くべき機能を持っています。

(つづく)

サイト掲載:2000.4.29




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