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海藻エキス(1)粉末タイプ

エキスの粉末とは?

液状物質を粉末にする方法としては、熱風乾燥、熱風噴霧乾燥、真空乾燥、フリーズドライ(凍結真空乾燥)などの方法があり、戦後、医薬品、食品、日用品、工業、その他の様々な分野で応用されるようになってきました。漢方薬は、古来から処方された生薬を煮出して服用するものでしたが、このような乾燥方法が出現してからは、服用の手軽さから粉末エキス製剤の利用が圧倒的に増えてきました。
漢方薬の粉末エキス製剤は、煎じて抽出した薬液(=エキス)を、成分変化が少ないフリーズドライなどで粉末にして、場合によっては増量剤を加え、粉末、粒状、顆粒状などにしています(増量剤が必要なのは、粉末エキスの1回の服用量があまりにも少なくて正確な計量が困難なときなど。この場合、薬効に影響のない物質が選ばれる)。しかし、農園芸などで使用される海藻の水溶性粉末資材は少し製法が異なります。

海藻エキス粉末資材

現在、日本で流通している海藻の粉末エキスは、多くの場合、採取した海藻を90℃以上に加熱して軟らかくなったものを破砕またはすりつぶして液化してから粉末にしたものです(右画像)。北欧産のものや熱帯のホンダワラ類など葉肉の厚くない海藻では、エキスのみの抽出は多く採れないので、このような全草処理を行って利用します。また、細胞質のエキス(液体)を抽出して粉末にすると高価なものになります。そのため全草を水溶性にして増量し、濃縮エキス資材とします。したがって、茎葉を形成する細胞壁の食物繊維質なども高分子レベルで存在しています。
この方法は資材化のためのエネルギー消費が多く、環境負荷も高く、加熱により成分も破壊されます。しかし、液状海藻を輸入すると輸送費用が高くつくため、このような水溶性粉末資材とされるようです。
近年、このタイプの資材の原料は環境悪化寸前の状態で採取されている地域もあるようです。果たして高負荷を黙認してまで産業化すべきかどうかは問題であり、海岸に打ち上がるものだけを有効利用するのもひとつの方法かもしれません。また、この場合、海岸に打ち上がるものは「ゴミ」扱いされるがゆえの発想ですが、自然の摂理からすれば、海岸に海藻が打ち上がり長年にわたり堆積が起こった場所は、自然と肥沃な土地になっていくのかもしれません。そのような自然のすばらしい力を利用させていただくという感謝の心を、われわれ人間は常に忘れるわけにはいかないはずです。

液体資材の原料として

海藻の水溶性粉末は少量の正確な計量がむずかしいため、小規模では使いづらい一面があります。このため、この水溶性粉末資材から液材が作られることもあります。
私共もそのような濃縮還元液タイプの製品を製造しており、この水溶性粉末を原料としていましたが、製造までに相当のエネルギーを消費する不合理を感じ、製造を中止しました。粉末にするのにエネルギーを使い、液状資材を作るのにさらにエネルギーを使うというのは本末転倒であり、そこまでして作る必要などまったくありませんでした。

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